尾根の近くまではウグイスと一緒でした。谷渡りと言われる鳴き方でずっと泣き続けていて、まるで先導されているようでした。そしてヒガラ、コガラのにぎやかなコーラスのなかに、ときおりコルリの声がまじります。それにしてもセンダイムシクイの声がまだ聞こえません。まだ少しはやいのかなと思いつつ尾根に取り付きました。辺りはもやっていて景色は残念ながら望めません。お昼をすませて歩き始めてすぐ、新芽を少しのぞかせ始めたカラマツの林から待望の声は聞こえ始めました。いきなりすぐ頭上へきて鳴いてます。他に人もあまり来ないのでしばし腰を下ろしてセンダイムシクイの独唱に聞き入りました。随分長い間木の間を渡りながら鳴いていたように思われました。下りは晴れて輝く新緑の中を御岳山へ。五感に季節を感じる初夏のハイキングでした。
平成１５年５月５日
御岳山奥の院方面
